ハードウェアの移動
同じサイトに属するレコーディングサーバー間でハードウェアを移動できます。移動後に、ハードウェアとそのデバイスは新しいレコーディングサーバーで実行され、新しい録画がこのサーバーに保存されます。移動はクライアントユーザーに透過的です。
古いレコーディングサーバーの録画は、次の処理が発生するまで保存されたままです。
- 保存期間が経過したときにシステムによって録画が削除されます。誰かがエビデンスロックを用いて保護した録画(「エビデンスロック(説明付き)」を参照)は、エビデンスロックの保存期間が経過するまでは削除されません。エビデンスロックの保存期間はエビデンスロックを作成するときに定義します。保存期間が設定されない可能性もあります。
- [録画]タブで各デバイスの新しいレコーディングサーバーから録画を削除する。
まだ録画が含まれるレコーディングサーバーを削除しようとすると、警告が表示されます。
現在ハードウェアが追加されていないレコーディングサーバーにハードウエアを移動する場合は、クライアントユーザーはログアウトしてからログインし直し、デバイスからデータを取得する必要があります。
ハードウェアの起動機能を使用すると、次のことができます。
- ロードバランシング:例えば、レコーディングサーバーのディスクが過負荷状態の場合、新しいレコーディングサーバーを追加し、一部のハードウェアを移動できます。
- アップグレード:例えば、レコーディングサーバーをホストするサーバーを新しいモデルで置換する場合は、新しいレコーディングサーバーをインストールし、古いサーバーから新しいサーバーにハードウェアを移動できます。
- 障害があるレコーディングサーバーの交換:たとえば、サーバーがオフラインで、オンラインに戻らない場合は、ハードウェアを他のレコーディングサーバーに移動し、システムを実行し続けることができます。古い録画にはアクセスできません。詳細については、レコーディングサーバーの交換をご参照ください。
リモート録画
ハードウェアを別のレコーディングサーバーに移動すると、Iterconnectで接続されたサイトまたはカメラのエッジストレージからの実行中の取得または予定された取得はキャンセルされます。録画は削除されませんが、想定通りにデータは取得されず、データベースに保存されません。この場合は警告が表示されます。ハードウェアの移動を開始したときに取得を開始したXProtect Smart Clientユーザーの場合、取得は失敗します。XProtect Smart Clientユーザーには通知が表示され、後から再試行できます。
別のユーザーがリモートサイトでハードウェアを移動した場合は、[ハードウェアの更新]オプションを使用して、手動で中央サイトを同期し、リモートサイトの新しい構成を反映する必要があります。同期しない場合は、移動されたカメラは中央サイトから切断されています。
ハードウェアの移動(ウィザード)
1つのレコーディングサーバーから別のサーバーへハードウェアを移動するには、[ハードウェアの移動]ウィザードを実行します。ウィザードは必要な手順を案内し、1つ以上のハードウェアデバイスを移動します。
要件
ウィザードを開始する前に行う手順:
- 新しいレコーディングサーバーがネットワーク経由で物理カメラにアクセスできることを確認します。
- ハードウェアの移動先となるレコーディングサーバーをインストールします(「Download Managerを介したインストール(説明付き)」またはレコーディングサーバーのサイレントインストール「」を参照)
- 同一のデバイスパックバージョンを、既存のサーバーで実行することになる新しいレコーディングサーバーにインストールします(「デバイスドライバー(説明付き)」を参照)
ウィザードを実行するには:
- [サイトナビゲーション] ペインで [レコーディングサーバー] を選択します。
- [概要]ペインで、ハードウェアの移動元のレコーディングサーバーを右クリックするか、特定のハードウェアデバイスを右クリックします。
- [ハードウェアの移動]を選択します。
ハードウェアの移動元のレコーディングサーバーが切断されている場合は、エラーメッセージが表示されます。レコーディングサーバーがオンラインにならないことが確かである場合にのみ、切断されたレコーディングサーバーからハードウェアを移動してください。ハードウェアを移動し、サーバーがオンラインに戻った場合は、同じハードウェアが2つのレコーディングサーバーで実行される期間があるため、システムで予期しない動作が発生するおそれがあります。たとえば、ライセンスエラーや、イベントが正しいレコーディングサーバーに送信されないといった問題が生じる可能性があります。
- レコーディングサーバーレベルでウィザードを開始した場合は、[移動するハードウェアを選択]ページが表示されます。移動するハードウェアデバイスを選択します。
- [ハードウェアの移動先となるレコーディングサーバーを選択]ページで、このサイトにインストールされたレコーディングサーバーのリストから選択します。
- [将来の録画で使用するストレージを選択]ページで、ストレージ使用状況バーに、アーカイブではなくライブ録画のみのレコーディングデータベースの空き領域が表示されます。合計保存期間は、レコーディングデータベースとアーカイブの両方の保存期間です。
- システムが要求を処理します。
- 移動が成功した場合は、[閉じる]をクリックします。Management Clientで新しいレコーディングサーバーを選択する場合は、移動されたハードウェアが表示され、録画がこのサーバーに保存されます。
移動が失敗した場合は、以下に従って問題をトラブルシューティングできます。
Interconnectで接続されたシステムでは、リモートサイトのハードウェアを移動した後に中央サイトを手動で同期し、自分または他のシステム管理者がリモートサイトで行った変更を反映する必要があります。
ハードウェアの移動のトラブルシューティング
移動が失敗した場合は、次の理由のいずれかが原因である可能性があります。
エラータイプ | トラブルシューティング |
---|---|
レコーディングサーバーが接続されていないか、フェールオーバーモードです。 | レコーディングサーバーがオンラインであることを確認してください。登録しなければならない場合があります。 サーバーがフェールオーバーモードの場合は、待機してから再試行してください。 |
レコーディングサーバーは最新バージョンではありません。 | レコーディングサーバーを更新し、マネジメントサーバーと同じバージョンで実行されるようにします。 |
レコーディングサーバーが設定に見つかりません。 | レコーディングサーバーが削除されていないことを確認してください。 |
構成の更新または構成データベースとの通信が失敗しました。 | SQL Serverとデータベースが接続されており、稼働していることを確認します。 |
現在のレコーディングサーバーでハードウェアを停止できませんでした。 | 他のプロセスによってレコーディングサーバーがロックされているか、レコーディングサーバーがエラーモードに入っている可能性があります。 レコーディングサーバーが実行中であることを確認し、再試行してください。 |
ハードウェアが存在しません。 | 移動するハードウェアが別のユーザーと同時にシステムから削除されていないことを確認してください。この状況が発生することはほとんどありません。 |
ハードウェアが削除されたレコーディングサーバーがオンラインに戻りましたが、オフラインのときに無視するように選択しました。 | 一般的に、[ハードウェアの移動]ウィザードを開始したときに古いレコーディングサーバーがオンラインにならないことを確認しましたが、移動中にサーバーがオンラインになりました。 再度ウィザードを開始して、サーバーが再びオンラインになったかどうかを確認する操作に対して[いいえ]を選択します。 |
ソースのレコーディングストレージが使用できません。 | 現在オフラインになっているレコーディングストレージのあるデバイスをともなうハードウェアを移動しようとしています。 レコーディングストレージは、ディスクがオフラインまたは何らかの理由で利用できない場合、オフラインになります。 レコーディングストレージがオンラインであることを確認し、再試行してください。 |
移動先のレコーディングサーバー上にあるレコーディングストレージがすべて使用可能である必要があります。 | ハードウェアを、1つ以上のレコーディングストレージが現在オフラインになっているレコーディングサーバーに移動しようとしています。 移動先のレコーディングサーバー上のレコーディングストレージがすべてオンラインになっていることを確認してください。 レコーディングストレージは、ディスクがオフラインまたは何らかの理由で利用できない場合、オフラインになります。 |